初めてでも分かるETCカードの作り方と使い方を解説!メリットや選ぶポイントも
ETCカードは高速道路を利用する方にとってのマストアイテム、とも言える存在ですが、「初めて」ETCカードを作るとなると、使い方やカードの選び方など、疑問は尽きないものですよね。
今回は、ETCカードを初めて使う方・作る方のために、基本的な使い方や選び方のポイント、おすすめのクレジットカードなどを解説します。
正しく利用することで、割引やマイレージの還元などが受けられてお得なETCカードを快適に使うために、ぜひ参考にしてくださいね。
TOPIC
そもそも、ETCカードとは?
そもそも、初めてETCカードを作る方・使う方の場合、「ETCカード」自体がどんなものかよく分かっていないということもあると思います。
ETCカードとは、簡単にいうと「高速道路」の料金所にある「ETCゲート」を通過するだけで支払いを完了させるのに必要な支払い用カードのことです。個人向けのETCカードには、おおまかに分けると「クレジットカード付帯ETCカード」と、「ETCパーソナルカード」の2種類があります。
ETCパーソナルカードは、高速道路の6事業者から発行されている「ETC専用カード」で、審査が不要なためクレヒス(信用情報)に自信のない方が作ることもありますが、デポジット(保証金)を最初に支払っておく必要があり、デメリットも大きいためあまりおすすめしていません。
そのため、本記事では便利でお得、種類豊富な「クレジットカード付帯ETCカード」の方をメインに解説します。一般的に多くの方が個人所有しているETCカードのほとんどは「クレジットカード」の追加カードとして発行されたものですので、ETCカードといえばほとんどが「クレジットカード付帯」のものをさしていると認識してもいいでしょう。
基本はETCカード=車載器とセットで使う
ETCカードは有人ゲートにて手渡しで通行料を支払うこともできますが、それではETC割引などは一切適用されません。基本的には、ETCカードは車載器とセットで使うもので、有人ゲートでは普通のクレジットカードも使えますから、車載器なしではETCカードを作るメリットはありません。
車載器はカーショップやディーラーなどで購入・セットアップができますので、車載器をつけたい方は最寄りのカーショップ、もしくはお使いの自動車メーカーのディーラーなどに問い合わせてみてくださいね。
ETCカードの作り方・申込方法
ETCカードには大きく分けて「2種類」ありますが、それぞれについて、作り方の手順を解説いたします。
クレジットカード付帯ETCカードの作り方
クレジットカードに付帯するETCカードを「クレジットカード」から新規で申し込む方法は、次の通りです。
ETCカード(新規クレジットカードと同時)の作り方
- クレジットカードに申し込みをする
- 申し込み情報として「追加カード」ETCカードを加えておく
- クレジットカードの審査を受ける
- 発行、受け取り
1.クレジットカードに申し込みをする
ETCカードを新規で作りたいときは、まず「親カード」となるクレジットカードに申し込む必要があります。
クレジットカードはどれも選んでもETCカードには影響がないと思っている方もいるかもしれませんが、選ぶカードによってETCカードのポイント還元率などの「お得度」が変わります。長期で使うことを考え、しっかりと比較した上で納得のいくETCカードを選ぶようにしてくださいね。
申し込み方法としては、「郵送」、「ネット(オンライン)申し込み」、「店頭申し込み」などがありますが、最もおすすめなのは審査スピードも早く、入会特典が比較的待遇の良い「ネット(オンライン)申し込み」です。
ネット申し込みは自宅でも外出先でも24時間好きな時に申し込みができるというメリットもありますので、ネットで申し込みができない事情がある方以外は「ネット申し込み」一択と言えます。
2.申し込み情報として「追加カード」ETCカードを加えておく
クレジットカードへの申し込みでは、必要事項を記入するほかに、「追加カード」の希望を聞かれることがほとんどです。追加カードとしてETCカードを発行したい場合は、追加カードとして「ETCカード」をしっかりと申し込みしておきましょう。
ほかの追加カードが欲しい場合も同じように申請しておくと、最短で手元に届きます。ただし、セゾンカードなど一部の即日発行カードは、ETCカードを「ネット申し込み」せずに、店頭でクレジットカードの受け取りをした時に「ETCカードの店頭申し込み」をする必要があるので注意しましょう。
3.クレジットカードの審査を受ける
クレジットカード、ETCカードの申し込みを済ませたら、クレジットカードの審査があります。
基本的にこちらはカード会社が行うので「待つだけ」ですが、申し込みの段階では「ほかのカードに同時申し込みをしない」、「申し込み情報のミスをしない」などに気をつけておくと、審査通過の確率が上がります。
審査期間はカードによって即日~1週間以上とかなり幅がありますので、不安になってしまうようなら、事前にどの程度かかるのかを調べておくといいですね。
4.発行、受け取り
無事審査に通り、クレジットカード、ETCカードの発行が済んだら、今度は受け取りです。受け取り方法はカードによって店頭受け取りや郵送が選べる場合もありますが、多くのカードは郵送受け取りです。
受け取りの際に本人確認が必要になることもあるので、注意しておきましょう。一般的には「クレジットカード」が先に到着し、ETCカードは別便であとから送られてくるため、クレジットカードだけが届いて驚かないようにしてくださいね。
クレジットカードが到着後、1ヶ月以上たってもETCカードが送られてこない場合は申し込み時に何かトラブルがあった可能性がありますので、カード会社に問い合わせてみてください。
手元にクレジットカード、ETCカードが届いたら、すぐに「ETCマイレージサービス」へ登録するのを忘れないようにしましょう。
ETCパーソナルカード(ETCカードのみ)の作り方
ETCパーソナルカード(ETCカードのみ)の作り方は、次の通りです。
ほとんどの方にとってETCマイレージカードは作るメリットが薄いですが、どうしてもクレジットカードを作りたくない、でもETCカードは欲しい、というケースの最終手段として、存在くらいは知っておいてくださいね。
ETCパーソナルカードの作り方
- ETCパーソナルカード申込書を入手、書き込み
- 郵送でETCパーソナルカード申込書を送る
- デポジットの振込
- 郵送でETCパーソナルカード到着
1.ETCパーソナルカード申込書を入手
ETCパーソナルカードは「郵送申し込み」にしか対応していませんので、まずは申込書を入手する必要があります。
有料道路のサービスエリアにあるインフォメーションでもらうこともできますが、すぐに有料道路を利用する予定がない方はETCパーソナル事務局(TEL 044-870-7333 /土日、祝日、年末年始除く9:00~17:00)に連絡をすれば送ってもらうこともできます。
2.郵送でETCパーソナルカード申込書を送る
申込書を入手したら、必要事項を記入してETCパーソナル事務局へ郵送します。ETCパーソナルカードには「審査」はありませんが、申し込みの内容によってはデポジットの金額が変わりますので、そこはご注意ください。
普段5000円程度しか毎月高速道路を利用しないのに、余裕を持って1万円にしておく……ということをすると、デポジットが単純に2倍になってしまい、自分が苦しい思いをすることになります。
3.デポジットの振込
申し込みを郵送したら、ETCパーソナルカード事務局が確認後、デポジットの振り込み依頼が送られてきます。
振込金額を確認後、コンビニや郵便局で払込用紙を使ってお金を振り込みます。
4.郵送でETCパーソナルカード到着
ETCパーソナル事務局でデポジットの入金が確認されると、ETCパーソナルカード(ETCカードのみ)が郵送されてきます。
デポジットの振込が済んだ後、ETCカードの到着までは2週間ほどかかりますので、使いたい日までに余裕をもって申し込みをしておくようにしましょう。
ETCカードの使い方・利用手順
ETCカードを初めて使う時には、次の手順が必要になります。流れとしては、「クレジットカード付帯」のETCカードを使うことが前提になっておりますので、ご了承ください。
ETCパーソナルカードを利用したい方は、STEP 2「ETCカードを申し込む」のところでETCパーソナルカード事務局へ郵送での申し込みとなります。
ETCカードの利用手順
- 車載器を取り付け・セットアップしておく
- ETCカードを申し込む
- 車載器にETCカードを挿入しておく
- ETCゲートを通過する
- 利用料金はクレジットカードとまとめて請求される
STEP1.車載器を取り付け・セットアップしておく
ETCカードを使うには、車に取り付けておく「車載器」が必要です。車載器は自動車のディーラーやカー用品などのお店で購入・セットアップしてもらうことができます。
ETCカードは必ず車載器とセットで使わなくてはゲートを通ることはできませんので、ETCカードを作る前、もしくは使う前までにはきちんと使える状態にしておく必要があります。
STEP 2.ETCカードを申し込む
ETCカードを使う準備が整ったら、もしくは車載器の準備とは同時進行で「ETCカード」を申し込みましょう。すでにクレジットカードを持っている方なら、持っているカード会社の会員専用オンラインページから申し込むことができます。
ETCカードのために新たにクレジットカードを作るという方法もありますので、ETCカードに適したクレジットカードを持っていない方は、カード選びからこだわってみるとより自分に合ったお得なETCカードが作れますよ。
ETCカードが手元に届いたら、「ETCマイレージサービス」に忘れず登録しておいてくださいね。
STEP 3.車載器にETCカードを挿入しておく
ETCカードが手元に届き、ETCマイレージサービスへの登録をしましたら、出発前に車載器に挿入しておきましょう。
走行中は危ないですので、ETCゲート前で焦らずに済むよう、事前に必ずセットしておくようにしてくださいね。
STEP 4.ETCゲートを通過する
ETCカードをセットした状態で、高速道路のETCゲートを通ります。きちんとセットされていれば、通行路にゲートが開き、自動精算されます。
STEP 5.利用料金はクレジットカードとまとめて請求される
ETCカードの利用料金は、親カードである「クレジットカード」を利用した時と同じ扱いになりますので、まとめて請求されます。
クレジットカードの利用明細書には、ETCカードをどこで利用したのかまで記載されていますので、いつ、どこにいったときに、いくら使ったのかがわかりやすく便利です。
注意事項!車内に放置しない
ETCカードはショッピングに利用できないため、油断して車内に放置してしまう方が多いですが、不正に利用されることがゼロとは言えませんので、必ず使用後は抜き取って保存しておくようにしましょう。
万が一、車内に放置しておいたことが原因で不正利用されてしまっても、車内に放置したということで「重大な過失」があると判断されて被害にあったお金がかえってこないことも考えられます。
自分を守るためにも、くれぐれも車内に放置はしないように気をつけてくださいね。
個人向けETCカードは2種類ある!その違いを解説
個人向けのETCカードをおおまかに分けると、「2種類」あります。
1.クレジットカード付帯ETCカード
クレジットカードの追加カードとして発行できる「ETCカード」は、年会費も無料から用意されており、維持費や初期費用が比較的かからない、かつお得なカードとして人気があります。
一般的に「ETCカード」と言えばこちらの「クレジットカード付帯」タイプのものを指していることが多く、よほどの事情がない限りは、後に紹介する「ETCパーソナルカード」よりも「クレジットカード付帯型」がおすすめです。
文字通り「クレジットカード」とセットでしか発行できないETCカードですので、そもそもクレジットカードを持っていないという方は「クレジットカード」選びと申し込みが必要です。
ETCカードの利用分は、多くの場合クレジットカードを利用した時と同じように扱われるので「クレジットカードのポイント」もしっかりとためることができて、節約志向の方におすすめです。クレジットカードが持つ特典も使える良さも加味すると、基本的にはこちらのタイプのETCカード一択と言えます。
2.ETCパーソナルカード(ETCカードのみ)
ETCパーソナルカードは、高速道路6会社が共同で発行する、有料道路の支払いに用途を限定したETCカードのことです。
クレジットカードの申し込みはなしで「単独発行」できる上、審査がないため、クレジットカードの審査にどうしても落ちてしまう方、何らかの理由でクレジットカードを作りたくない方が選択肢として検討するケースが多いと言えます。
年会費が毎年1,234円かかるほか、初期費用として「デポジット(保証金)」を預けなくてはいけません。デポジットは平均利用月額の4倍の金額で、最低でも2万円以上預ける必要があり、決して負担は軽いとは言えません。
申し込みも郵送のみに対応しており、ETCマイレージサービスへの登録には対応しているものの、審査がない以外のメリットはないため、基本的にはおすすめしません。どうしてもETCパーソナルカードしか選択肢がない場合は、そこまでしてETCにこだわる必要があるのか、一度考えてみましょう。
初めてETCカードを作るときの選び方・見るべきポイント
クレジットカードの追加カードとして発行されるETCカードは、カード会社や親カードになるクレジットカードの種類によって内容が全く異なります。ここでは、初めてクレジットカード付帯のETCカードを選ぶときに注目すべきポイントを解説します。
「なんとなく」で選んでしまうと、あとから魅力的なETCカード(を発行できるクレジットカード)が見つかった時に後悔することになりかねません。ちなみに、「ETCパーソナルカード」が欲しい方は、そもそも選択肢が一択ですから、迷う必要はありません。
ETCカード選びでどこを見れば良いかわからない方は、参考にしてくださいね。
クレジットカード付帯のETCカードを選ぶ際のポイント
- 年会費
- ポイント制度・還元率
- カード一体型か分離タイプ(専用カードタイプ)か
- 付帯するクレジットカードのサービス
1.年会費
ここでチェックしたい年会費とは、ETCカード自体の年会費はもちろん、親カードとなるクレジットカードの年会費も含みます。
クレジットカードに付帯するETCカードの年会費や発行手数料は「無料」のものから「数百円」程度かかるものまで様々です。あまり高額な設定になっているETCカードは見かけませんが、できるだけ安いほうが負担は少なくなります。
クレジットカードについても同様に、年会費は無料のものもありますが、こちらはステータス性の高いカードでは1万円以上となっているカードも多数あります。クレジットカードの年会費は、高いほどステータス性やサービス内容が良くなる傾向がありますが、年会費が安いカード、無料のカードでも「優良カード」はあります。
最終的には、無理なく支払える範囲の年会費で「自分が納得のいく」カードを選ぶようにしましょう。
2.ポイント制度・還元率
ETCカード選びでは、ETCカードを使った時の「ポイント還元率」や「ポイント制度」がどうなっているのかをチェックすることも大切です。
一般的なETCカードは、親カードとなるクレジットカードのポイント還元率=ETCカード還元率ですので、ポイント還元率を重視するなら、そもそも「クレジットカード」選びの時点でポイントがたまりやすいカードを選ばなくてはいけません。
ポイント還元率が良いカード、普通のカードでは2倍以上の開きも
一般的なETCカードの還元率は0.5%程度ですが、高還元率の親カードを選べば1.0%以上にもなります。年間で10万円ETCカードを利用したと仮定すると、0.5%還元では500円分のポイントしかたまりませんが、1.0%還元ならその2倍の「1,000円分」たまります。
ちょっとの違いに感じるかもしれませんが、単純に2倍というのは魅力的ですので、もちろんほかのサービスとのバランスも見た上で、できるだけポイント還元率は「高い」カードを選ぶと良いでしょう。
3.カード一体型か分離タイプ(専用カードタイプ)か
クレジットカード付帯のETCカード、厳密には「専用カード」タイプ、つまりクレジットカードとは別にETCカード専用のカードを発行してもらえるタイプと、クレジットカードをETCカードが一体となったタイプの2種類があります。
クレジットカード一体型ETCカードの方は種類が極端に少なく、「JCB」などの一部ブランドに限定されてしまいます。また、こちらのメリットは「1枚でETCカードとクレジットカードを兼ねている、かさばらない」というものですが、逆に言えばETC車載器に挿しっぱなしで盗まれた時のリスクなどを考えるとデメリットも目立ちます。
特にこだわりがなければ、ETCカードは「専用カード」タイプを選び、ぜひ幅広い選択肢の中から自分に合った1枚を探しましょう。
4.付帯するクレジットカードのサービス
ETCカード自体に付帯サービスがついている例としては、イオンカードの「ETCゲート車両損傷お見舞金制度」などがありますが、一般的にはあまりついてこないのがふつうです。
ETCカードは、はっきり言って「クレジットカードのおまけ」的な扱いをされることが多く、ETCカードのお得度や機能も親カードに依存する部分が非常に大きいと言えます。
そんな中で「クレジットカードの付帯サービス」というものは選ぶ上でチェックが欠かせないもので、同じような年会費、ポイント還元率のETCカードがあれば、あとは付帯サービス内容を比較して選べば大丈夫です。
クレジットカードの付帯サービスは、年会費無料でポイント還元率が高いカードには「全くついていない」ということも珍しくはありませんが、年会費が高めのゴールドカードなど、カード自体のランクが上がれば充実する傾向があります。
サービス内容としては、カードの提携先でお得なサービス・割引が受けられる、空港ラウンジが利用できる、旅行傷害保険が付帯するなどが多いですが、こういった特典を使わないのであれば、もちろん「付帯サービスなし」のカードを選ぶのも一つの選択肢です。
付帯サービスや特典はたくさんついていれば良い、というものでもありませんので、できるだけ自分が「使える」サービスを中心に選ぶことをおすすめします。
ETCカードを利用するメリット
初めてETCカードを作るならETCカードのメリットを知っておこう
ETCカードを初めて作るなら、ETCカードの「メリット」がどんなものかということも整理して知っておくと、より活用しやすくなります。
ETCカードのメリット
- キャッシュレス・ノンストップで通行できる
- ETCマイレージサービスやクレジットのポイントがたまる
- ETC専用割引が使える
- スマートICの利用ができる
1.キャッシュレス・ノンストップで通行できる
ETCカードのメリットとして、真っ先に思い浮かぶのが、キャッシュレス、かつノンストップでETCゲートを通過できるというところだと思います。
ETCカードが使えない方は、一般レーンで入場時、支払い時に車を止めて通行券を受け取ったり、お金を支払ったりする必要がありますが、ETCカードを正しく使っていればこうした手間は全て無くなりますので、時間の節約もなります。
実際に体験してみるとわかると思いますが、この便利さに慣れてしまうと有人ゲートで止まってお金を支払う、という行為がとても面倒に感じてしまいます。テンポよく、気持ちよくドライブしたいなら、ETCカードは必須アイテムです。
高速道路を頻繁に利用する方であれば、これだけでも十分に使う価値があると言えるでしょう。
2.ETCマイレージサービスやクレジットのポイントがたまる
クレジットカード付帯のETCカードを発行すると、現金支払いとは異なり、「ETCマイレージサービス(無料/要登録)」のポイントがたまったり、親カードとなるクレジットカードのポイントがたまったりします。つまり、ポイントの「二重取り」ができるということですね。
初めてETCカードを作る方ですと、ETCマイレージサービスを知らないということもあると思いますが、このサービスは登録無料で大幅に割引やポイント還元が受けられるメリットがありますので、必ず登録しましょう。
ETCマイレージサービスはどのETCカードでも平等に利用できるポイント・割引サービスで、場合によっては合計のポイント還元率が10%以上になることもありますので、毎月5万円利用する方ですと、うまく使えば実質的に5,000円以上も現金より安くなります。
一方で、クレジット利用でたまるポイントは、ETCカードの親カードであるクレジットカードのポイント還元率やシステムに左右されますが、こちらも多いと1.0%〜1.5%という高い還元が受けられます。
いずれにしても、これらは有人レーンで現金支払いをしているともらえないポイントですから、支払い方法を簡単な方法に変えるだけでポイントがもらえるのであれば、やらない手はないと言えますね。
3.ETC専用割引が使える
ETCカードで高速道路料金を支払うと、「ETC専用割引」が受けられます。深夜割引や休日割引など、一般の友人ゲートで支払っていると全く受けることができない割引ばかりで、しかも割引率が「30%」など非常に高くなっています。
普段からよく高速道路を利用している、もしくは理由する予定がある方なら、ETCカードを持っているだけでかなりの節約になりますので、ぜひ活用しましょう。
平日朝夕割引など「ETCマイレージサービス」に登録していないと使えない割引もありますので、何度も繰り返しになりますが、忘れずに登録しておいてくださいね。
4.スマートICの利用ができる
スマートIC(スマートインターチェンジ)とは、高速道路のSAやPA、既存ICの間など本線から簡単に乗り降りできるように設置された「ETC専用インターチェンジ」のことです。
高速道路へのアクセス向上を目的としており、ETCカードを利用している方、かつスマートICを知っている人しか利用しないため付近のICが混雑していても文字通り「スマート」に出られることもあり、便利です。
ETCカードを使いこなせば、スマートICも利用できるようになりますので、ますます高速道路の利用が簡単になります。
ETCカードを利用するデメリット
初めてETCカードを作るならETCカードのデメリットを知っておこう
ETCカードを利用するデメリットは、次の3つです。
基本的にはほとんどの方が「クレジットカード」に付帯するETCカードを使うことになると思いますが、「ETCパーソナルカード」を検討することも想定した内容になっておりますので、参考にしてくださいね。
ETCカードのデメリット
- 車内に放置すると保障がうけられない
- ETCパーソナルカードは初期費用がかかる
- 年会費が必要なケースがある
1.車内に放置すると保障がうけられない
クレジットカード付帯のETCカードに限り、紛失・盗難時は「紛失・盗難保障」が受けられますが、車内に放置してなくした・盗まれた場合には不正利用の保障が受けられません。
ETCカードは「車載器」に挿入して使うという使い方から、うっかり車内にそのまま忘れてしまうという方が多くいます。そういった「うっかり」があると、クレジットカード会社としては「重大な過失」があったと判断するので、万が一不正利用されても補償の対象にはならず、全額自己負担です。
ちなみに、クレジットカードとは関係なく単独で発行できる「ETCパーソナルカード」はそもそも不正利用の保障はないため、注意してくださいね。
実際、不正利用の頻度が高いかと問われると、一般的には、ETCカードは使うと利用履歴・行き先がすぐにわかってしまうので、クレジットカードなどと比べると不正利用されにくいものだとは言われています。ですが、念には念をということで、注意は必ずしておきましょう。
2.ETCパーソナルカードは初期費用がかかる
なんらかの理由でクレジットカードを作れない、審査を受けたくないという方は「ETCパーソナルカード」を検討すると思いますが、クレジットカード付帯のETCカードとは異なり、こちらは「デポジット(保証金)」が必要です。
デポジットの金額は、月の平均利用額の4倍に設定されており、平均利用金額は5,000円単位、端数は切り上げで管理されます。
例えば、毎月4,000円ずつしか使わない方でも、切り上げて「5,000円」、14,000円の方では「15,000円」と判断され、それぞれ4倍の「2万円」、「6万円」を最初に支払っておかなくてはいけません。審査なしで発行できるということは、全く信用がなくても使えるように、いざというときの「担保」が必要です。
ETCパーソナルカードの発行時は、わかりやすく担保として現金をおさめておく形になりますので、初期費用は高額になりがちです。このお金はパーソナルカードを解約した時にかえってきますが、逆に言えば使い続けている間は預け続けることになるので、金額によっては負担が大きいことが大きなデメリットです。
3.年会費が必要なケースがある
ETCパーソナルカードは毎年1,234円の年会費が必要ですが、クレジットカード付帯のETCカードでも、年会費が必要なこともあります。クレジットカードに付帯するETCカードの場合は、年会費がかかっても数百円程度となっていることが多いですが、それでも負担には違いありません。
カード会社や選ぶクレジットカードの種類によっては年会費・発行手数料完全無料ですので、できるだけ負担なくETCカードを持ちたい方は、そういったタイプのカード会社・クレジットカードを選ぶようにしましょう。
初めてETCカードを作る方におすすめのクレジットカード3選!
初めてETCカードを作る方の多くが、新卒であらたにクレジットカードを作るついで、もしくはこれまでETCカードを作ったことがなかったけれど挑戦してみたいというケースに当てはまると思います。
ETCカードの選び方やメリットはわかったけれど、実際にどのカードがおすすめなのかわからない、とカード選びに迷ってしまう方のために、ここでは初めてETCカードを発行する方におすすめのクレジットカードを3枚解説します。
1.JCB CARD W /WplusL

年会費 (初年度) |
永年無料 | 年会費 (2年目) |
永年無料 |
---|---|---|---|
還元率 | 1.0%~ | 発行日数 | 最短3営業日 |
JCB CARD W、JCB CARD W plus Lは、国際ブランドである「JCB」が発行する、年会費無料のクレジットカードです。
国際ブランドが直接発行するプロパーカードでは、まず「年会費無料」ということはほとんどありませんので、信頼できるブランドのクレジットカードを無料で持てるだけでも素晴らしいのですが、ETCカードの年会費も「無料」かつ、家族カードにも個別にETCカードが発行できるところが魅力です。
新規ご入会とご利用条件クリアで最大8,000円分のギフトカードプレゼント! さらにAmazonプライムギフトコード3か月分プレゼント+Amazon.co.jpの利用で30%キャッシュバック!入会後3ヶ月間ポイント4倍!スマリボ登録&利用でポイント10倍!
ポイント還元率も常時2倍、1.0%以上となっておりためやすく、年会費無料ながら海外旅行傷害保険がつく、JCBのお客様向けサービス・優待が利用できるといった特典も無料とは思えない良さです。
ただし、入会はWEB申し込みのみ、かつ39歳以下しか申し込みができません。40歳以上で申し込みたい方は、おすすめしている他カードを検討してみてくださいね。
2.Orico Card THE POINT(オリコカード ザ ポイント)

年会費 (初年度) |
永年無料 | 年会費 (2年目) |
永年無料 |
---|---|---|---|
還元率 | 1.0〜2.0% | 発行日数 | 最短8営業日 |
Orico Card THE POINT(オリコカード ザ ポイント)は、オリエントコーポレーションが発行している、年会費無料の高還元率カードです。
ポイント還元率は常時1.0%以上、ETCカードも年会費無料ながら同様に「1.0%」の還元率で、非常にお得です。
新規入会&利用条件クリアで、今なら最大8,000オリコポイントプレゼント!
オリコのETCカードも「年会費無料」ですから、クレジットカード、ETCカードともに維持費がかからず気軽に持つことができます。ためたポイントは、共通ポイントに交換するほか、商品交換やギフトカードにもかえることができますので、使い道にも困りません。
付帯保険などの特典・サービスは一切ありませんが、シンプルで還元率の高いクレジットカード、ETCカードが欲しい方にぴったりです。
3.セゾンカードインターナショナル

年会費 (初年度) |
永年無料 | 年会費 (2年目) |
永年無料 |
---|---|---|---|
還元率 | 0.5%〜 | 発行日数 | 最短即日発行 |
セゾンカードインターナショナルは、クレディセゾンが発行する、セゾンカードの中で最もスタンダードなクレジットカードです。
年会費は無料、ポイント還元率は0.5%とそれほど高くはありませんが、ポイントは「永久不滅ポイント」がたまります。セゾンカードのポイントは、名称通りポイント有効期限がないため、有効期限を気にせずにじっくりとためられるところが魅力的です。
ETCカードの発行手数料・年会費ももちろん無料で、特筆すべきはその「発行スピード」です。セゾンカードインターナショナルは、オンラインでの申し込みであれば、最短即日発行が可能です。
さらに、クレジットカードと同時に「ETCカードも即日発行」できるカード会社は、実を言うとセゾンカードくらいしかありませんので、急いでETCカードを手に入れたいなら非常におすすめです。
ETCカードに関するよくある質問
ETCカードをいざ作ろうと思った時、疑問になりやすいこと、よくある質問をQ&A形式でまとめてみました。
気になる質問がある方は、ぜひ参考にして下さい。
- ETCカードには審査があるの?
- ETCカードは手持ちのクレジットカードで発行してもOK?
- 車載器を友達からもらってもいいの?
- ETCカードが欲しいけど、クレジットカードを作りたくない
- 家族カードでETCカードは追加発行できる?
- ETCカードが使えない料金所はある?
- 即日発行できるETCカードはある?
- 一つの車載器でETCカードは複数使える?
1.ETCカードには審査があるの?
ETCカード自体には審査はありません。ただし、ETCカードを発行するもとになる「親カード」のクレジットカードを作るときは、審査が必要です。
ETCカード=高速道路料金の支払いでお金を借りて後から返済するカードですから、どうしても信用がある方かどうか、発行前に見極める必要がありますので、親カードであるクレジットカードに審査があるのは仕方がないことですね。
ちなみに、「ETCマイレージカード」はETCカード単独で発行できて審査もありませんが、審査なし=信用なしでもOKということで、あらかじめ利用する予定金額の4倍相当のお金を「担保」として預けておく必要があります。
2.ETCカードは手持ちのクレジットカードで発行してもOK?
ETCカードは手持ちのクレジットカードで発行するのはもちろんOKです。
現在お持ちのクレジットカードを気にいってメインカードとして使っているというのであれば言うことがありませんが、もし「とくに理由なく使っているカード」からETCカードを発行しようと考えているのであれば、少しもったいないですね。
ETCカードは1枚使うとずっとそのカードを使い続ける可能性もありますので、これを機に「還元率が高く、お得」もしくは「付帯サービスやステータス性が優秀」なクレジットカードを発行し、その付帯カードとして、納得のいくETCカードを発行するのがおすすめです。
還元率が違うだけでお得度が全く違う上に、自分が気に入っているカードだと、旅行やドライブのパートナーとしても頼もしく感じるものです。
3.車載器を友達からもらってもいいの?
車載器にはセットアップ時に車両情報などが登録されているため、そのまま付け替えて使うことはできません。きちんと初期化、再セットアップまでできるという前提であれば問題はありません。
一つ気をつけておきたいのが、「ETCマイレージサービス」への登録です。もしご友人が自分でETCマイレージサービスに登録していた場合、重ねて登録することはできません。
登録しようとして「同一の車載器管理番号が、既に登録されています。」というエラーメッセージが出た場合には、手続きが必要ですので「ETCマイレージサービス事務局」へご連絡ください。
事務局への問い合わせ先は、2018年10月現在は「0570-010125」、携帯電話やPHD、IP電話などの場合は「045-477-3783」です。受付は平日9:00~21:00、土日祝日9:00~18:00ですので、時間内にかけられるように注意してください。
問い合わせの際は、車載器管理番号(5桁ー8桁-6桁の19桁)、車両番号(例:横浜000あ1234)を聞かれますので、「ETC車載器セットアップ申込書・証明書(お客様保存用)」を手元に用意しておきましょう。
4.ETCカードが欲しいけど、クレジットカードを作りたくない
ETCカードを作りたいけど、クレジットカードはなんとなく作りたくないという方は意外といます。
そういった方に便利なのが「ETCパーソナルカード」ですが、何度も解説しているように、年会費や高額なデポジット(登録時のみ、平均月額利用料金の約4倍)の支払いが必要などのデメリットが目立ちます。さらに、不正利用されても補償は一切受けられません。
どうしても審査に通らないなどの事情がないのであれば、年会費無料のクレジットカードを作り、付帯カードとしてETCカードを作った方が安全でメリットが多く、おすすめです。クレジットカード付帯のETCカードなら、万が一不正利用されても補償が受けられます。
5.家族カードでETCカードは追加発行できる?
家族カードでETCカードを追加発行することは「できます」。ただし、クレジットカードの種類によっては親カード1枚につきETCカードは1枚、というきまりのあるものもありますので、確認が必要です。
JCBカードのプロパーカードであれば、基本的に家族カードの枚数分ETCカードが無料発行可能ですから、迷うようならJCBカードを選んでおけば間違い無いでしょう。
ここでいう「JCBカード」はカードの種類そのものであって、国際ブランドの話ではありません。他のカード会社から発行されている「JCBブランド」のカードを選んでもETCカードは複数発行できない場合もあります。ご注意ください。
6.ETCカードが使えない料金所はある?
ETCカードが使えない料金所は、全国的に見れば意外と多くあります。
NEXCO関連の大きな高速道路などの主要、かつ利用者の多い有料道路の料金所はほとんどETCゲートがついていますが、地方の有料道路ではETCゲートを設置するだけの収益があがっていないケースも少なくありません。
とはいっても、全国的に名前が通っているような大きな高速道路ではほとんどのケースで利用できますので安心してくださいね。
7.即日発行できるETCカードはある?
即日発行できるETCカードは、「クレジットカードと同時発行」という条件と仮定すれば、大手では「セゾンカード」一択です。
大手のクレジットカード会社は即日発行、即日受け取りでETCカードを作れるところが少ないですが、セゾンカードはクレジットカードの種類も豊富で良質なカードを数多く発行していますので、ぜひ自分好みのカードを選んでください。
注意点として、当日受け取りをするには、ネットからの申し込み時にはETCカードを「申し込まない」という形にしなければいけません。ネットでETCカードに申し込んでしまうと、郵送受け取りになってしまい当日受け取ることはできなくなります。
当日にETCカードを受け取る場合の正解は、セゾンのクレジットカードを即日発行カウンターで受け取り後、同時にカウンターでETCカードに申し込む、という流れですので、知っておいてくださいね。
8.一つの車載器でETCカードは複数使える?
一つの車載器でETCカードが複数使えるか、という質問に対しては、イエスともノーとも言えます。基本的には「イエス」です。
単純に「料金支払いに使うだけ」であれば、どの車載器でもETCカードさえ挿してしまえば使えてしまうのですが、「ETCマイレージサービス」と紐付けして使いたい場合は、同居の家族か本人の別カードしか使えません。
家族のETCカード、自分名義の別カードをETCマイレージサービスに登録しても、ETCマイレージサービスでためられるポイントの共有は「不可」ですからご注意ください。1枚のETCカードにつき、ポイントの「おさいふ」は1つだけというイメージです。
まとめ|ETCカードはクレジットカード付帯タイプを選ぼう
ETCカードは「クレジットカード付帯」タイプと純粋なETCカードである「ETCパーソナルカード」の2種類があります。
作り方としては大きな枠で考えるとその2択ですが、実際に利用者が多いのは圧倒的に「クレジットカード」とセットになっているタイプで、申し込みの面倒さや初期費用の面で、「ETCパーソナルカード」には、はっきり言って「審査がない」以外のメリットはありません。
一般的によく使われているETCカードのほとんどは「クレジットカード」付帯の追加カードという扱いで、実際にメリットやお得度を考えると断然「ETCカード単体」よりも「クレジットカード付帯タイプ」がおすすめです。
ETCカードを初めて作るならクレジットカード選びもこだわろう
ETCカードを初めて作る方は、どんなETCカードが良いか、実際にどんな違いがあるのかをきちんとチェックした上で、「自分に合った」ETCカードを選ぶことが大切です。
ETCカードもしくはETCカードとクレジットカードに同時申し込みをする際は、カードのスペックはもちろん、ETCカードそのものの年会費などにも注意をして、自分の納得のいくように作るようにしてくださいね。
カードと同じように、ETCカードにもある程度種類がありますので、焦って年会費が有料のタイプを申し込んでしまうなどの失敗がないように気をつけましょう。
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