海外旅行でのクレジットカード利用、手数料はどのくらいかかる?
海外旅行でクレジットカードを利用すると、手数料はどのくらいかかるのか? というのは、海外旅行に行く方なら一度は持つ疑問ではないでしょうか。
今回は、クレジットカードを海外で利用した際にかかる手数料の計算方法ほか、国際ブランドはどこを選ぶのがお得なのか、現金とカードではどちらが手数料が有利なのかなど、海外での「カード利用手数料」に関する情報を解説します。
海外旅行でカードを使ってみようか考えている方、実際に使ってどの程度かかるか知っておきたい方はぜひ参考にしてくださいね。
TOPIC
海外旅行でのクレジットカード利用、手数料はどのくらいかかる?
海外旅行でクレジットカードを利用した際にかかる手数料は、次の要素で決まります。
- 国際ブランドの為替レート(為替両替手数料込み)
- 外貨取扱手数料(%)
国際ブランドの為替レートは、VISAやMasterCard、JCBといった「国際ブランド」が定める為替レートです。
どのカード会社でも、同じ国際ブランドなら共通してこのレートが適用されています。例えば、JCBブランドなら楽天カードでもANAカードでも「JCBが定める為替レート」が使われるということですね。
国際ブランドが為替交換する際の手数料を含んだ数字ではありますが、一般的に証券会社などで公開されている基準為替と〜0.2%程度の差で、それほど高額ではありません。
その為替レートにカード会社(三井住友カードやオリコ、エポスカードなどの発行会社のこと)が定めた「外貨取扱手数料」をかけた数字と、為替レートと使った外貨の額(例:100USD)をかけた数字の合計が、手数料を含んだ「実際の支払額」です。
少し複雑なので、次に、具体的な数字を使って見ていきましょう。
海外旅行のクレジットカード手数料の具体的な計算方法は?
ここでは、海外旅行でクレジットカードを使った際の手数料を計算する方法を、次の条件で具体的に見ていきましょう。
- JCBの定める為替レート:120円/USD(アメリカドル)
- 外貨取扱手数料:1.6%
- 利用した額:300USD
この条件で手数料を含めた利用料金を計算すると、次の通りです。
(300USD×120円/USD)+(300USD×120円/USD×1.6%)=
300USD×(1−0.016)×120円/USD=36,576円(うち為替取扱手数料576円)
どうでしょう? 意外と少ないと思う方も多いのではないでしょうか。
為替レートは国際ブランドが定めているため日々変動していますが、今回の条件ではだいたいこのくらいの手数料を含めた金額になると知っておいてくださいね。
ただし、カード会社によっては2%の「為替取扱手数料」が必要なケースもあり、その場合はもう少し高額になります。覚えておきましょう。
大手カード発行会社ごとの「為替取扱手数料」はいくら?
大手カード会社ごとに決められた「為替取扱手数料」について、5社くらいの情報をまとめてみました。
カード会社 | 為替レート |
---|---|
JCBカード | 1.60% |
楽天カード(VISA) | 1.63% |
ライフカード | 2.00% |
三菱UFJ ニコスカード | 2.00% |
オリコカード | 1.63% |
エポスカード | 1.63% |
カード会社によって手数料は0.4%くらい変わります。海外旅行で少しでも手数料を安くしたいのであれば、「カード会社」の手数料をしっかりチェックしておくといいでしょう。
手数料は各社のWEBサイトに記載がありますが、わからなければ直接問い合わせてみてくださいね。
大手国際ブランドVISA、MsterCard、JCBの為替レートはどこがお得?
日本国内でユーザー数が多い大手国際ブランド3社の2019年1月16日の基準為替レートを比較してみると、次のようになりました。
2019年1月16日の基準為替レート比較
国際ブランド | 為替レート(円/ドル) |
---|---|
VISA | 108.77円/USD |
MasterCard | 108.91円/USD |
JCB | 108.56円/USD |
この日の為替レートだけを見てみると、圧倒的にJCBが安いことがわかりますね。とはいうものの、よくよく見てみると、実はこのレート、日によってお得な国際ブランドが違うようです。
この日はJCB<VISA<MasterCardという順でレートが高いですが、日によってはMasterCardが良い日もあるようです。平均すると、MasterCardは安めの日が多いと言われていますが、この日はたまたま高かったようですね。
これから分かるのは、お得な国際ブランドは「日によって変わる」ということです。わざわざこのレートで国際ブランドを決めたら、たまたまその日は為替レートが高かった、となれば残念です。このことから、国際ブランドは為替レートで決めるよりも、自分の好みや使えるブランドによって変えればOKと考えましょう。
カード会社で為替取扱手数料が大幅に上がるのとは異なり、変動するものですから、それほど注意を払う必要はありません。強いて言えば、MasteCardは平均して安いと言われているので迷ったらMasterCardを選んでおけば間違いないですね。
為替レートが気になる方は、各社のWebサイトで確認できます。一度チェックしてみてもいいですね。
海外旅行で手数料を抑えてお得に買い物を楽しむ方法
海外旅行に行った時は、できるだけ手数料を抑えて楽しみたいですよね。ここでは、手数料を抑えながら買い物を楽しむための方法を2つご紹介します。
- 海外旅行では現金よりもクレジットカードを使う
- 海外旅行で手数料を抑えたいなら「海外キャッシング」で現金引き出しもあり
1.海外旅行では現金よりもクレジットカードを使う
海外旅行に行った際は、現金を現地で両替するよりも、クレジットカード決済がお得です。
というのは、現金で日本円を両替しようと思うと、為替交換手数料や高額のレート(為替相場よりも3%以上のところも多数)での両替が必要になるケースもあるからです。
中には、一部免税店など安いところもあるようですが、事前にしっかり調べておかなくては、どこがいいのかも分かりませんよね。一方、クレジットカード決済なら、為替レートに上乗せされている金額を考えても2%前後の手数料となっており、手数料が「安く・安定している」のが魅力です。
さらに、カードなら万が一紛失しても、補償が受けられますが、現金ではそうはいきません。なくしたら、二度とかえってきません。海外旅行で支払い方法に迷ったら、まずクレジットカード決済を選んでおけば安さ・安全面ともに間違いないでしょう。
2.海外旅行で手数料を抑えたいなら「海外キャッシング」で現金引き出しもあり
海外旅行で最も手数料が抑えられるのは、実は「現地キャッシング」です。
現金を両替すると、日本銀行で発表される為替相場よりも高いレートでの交換になってしまいますが、現地キャッシングなら「為替取扱手数料」はなし。純粋な「利息」だけです。
1週間旅行にいって、帰国後にすぐ支払ってしまえば、年利18%だったとしても、7日間借りただけですから、利息は約0.3%。非常に低いですよね。万が一支払いを忘れていても、引き落としまでは1ヶ月借りていても1.5%程度です。
安全性を考えるとクレジットカード払いがおすすめですが、チップなどでどうしても日本円が必要になる場合は「海外キャッシング」で現地通貨を手に入れるのがおすすめです。
3.決済は必ず「現地通貨」を選ぶ
ハワイなどの日本人観光客が多い場所では「日本円決済OK」と書かれているお店もあります。クレジットカードでも、日本円決済が選べることも。ですが、そう行ったお店であっても、基本は「現地通貨」での支払いにしておきましょう。
日本円での決済は、結果的に割高になることがほとんどです。理由は、日本円での決済を選択すると、その為替レートは「お店」が決められてしまい、不明瞭な高額レートで請求される事例もあるとか。
馴染みのない現地通貨よりも、日本円を使いたくなってしまう気持ちはわかりますが、少しでもお得さを求めるなら「現地通貨」一択と覚えておきましょう。
海外旅行以外でもクレジットカードの外貨決済扱いで手数料がかかるケースは?
海外旅行以外でもクレジットカードの外貨決済扱いになってしまうことも、実はあります。
例えば、今人気のアイハーブや、海外資本のショッピングサイトなどでお買い物をした時は、外貨決済扱いになることがあります。
支払い明細をチェックした時に「あれ?」と思うかもしれませんが、日本にいても、海外のショッピングサイトでは手数料がかかる、ということを知っておきましょう。
海外旅行での買い物はクレジットカード手数料にも注意しておこう
海外旅行で買い物をすると、クレジットカード会社が定める為替レート(手数料込み)のほか、外貨取扱手数料(事務手数料としている会社も)がかかってきます。
トータルでは2%前後の手数料となってしまいますが、日本円を現地通貨に交換するよりは手数料が低く安定しており、万が一盗難されても補償がきくというメリットがあります。
手数料はカード会社によっても異なりますので、迷った時は各カード会社の手数料を確認し、最も安いカードをメインに使っていくのがおすすめです。
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